5月, 2020年

緊急事態宣言全面解除 でも「新しい生活様式」を継続!?

2020-05-26

5月25日、政府は緊急事態宣言を全面的に解除しました。関東の皆さんもほっと胸をなでおろされたのではないでしょうか。ところが政府は過日発表された「新しい生活様式」を今後も継続すると表明しました。

「新しい生活様式」は感染拡大の第2波を予防する目的で専門家会議が提案しましたが、経済にもたらす副作用のケアがなされていないように思います。特にソーシャルディスタンスを2m空けなければならないという点については、経済への悪影響が懸念されます。

例えば次のような事例がわかりやすいと思います。

・筋トレやヨガは自宅で動画を利用しよう

・持ち帰りやデリバリーも利用しよう

・通販も利用しよう

・冠婚葬祭では多人数での会食は避けよう。風邪をひいているなら参加しない。

このような行動指針を示されると国民としてはごもっともなことと受け入れてしまいますが、裏を返せば、これをされる事業者側からすれば、たまったもんじゃないですね。まさに国による営業妨害の何物でもないと思うのですが。

例えば結婚式での多人数の会食がダメだとなった場合、結婚式場は大きなダメージを受けます。お客側は多人数の披露宴ができないのなら、披露宴の規模を縮小するか、披露宴そのものを取りやめるかもしれません。結婚式場側は何とか披露宴をやってもらおうと、テーブルを間引いたり、広い部屋を用意したり、工夫せざるを得ません。そうなるとスケールメリットが低下し、収益性が下がります。これは別にお客が悪いわけでも結婚式場が悪いわけでもなく、「新しい生活様式」にみんなが忠実に従っただけのことです。でも結果は事業者が損をし、マクロでみれば経済が縮小していきます。

また、飲食店などが「2mのソーシャルディスタンス」を守ろうとすれば、たちまち経営の危機に直面します。お店が2mの間隔を空けるために、席数を半分にしたとします。そうすると、今までの稼働率が100%の店ならば売上高は50%減少します。稼働率が70%の店ならば売上高は30%減少します。たいていの飲食店は売上高が3割も減少すれば損益分岐点を下回り、固定費を支払えなくなり、数カ月で潰れます。「新しい生活様式」に従ったがために、一つの飲食店が廃業に追い込まれます。このようなことが続いていくともちろん経済は縮小します。

日本人は真面目でおとなしいので、国が「新しい生活様式」に協力してくださいと呼びかければ、素直に従う人が多いと思います。事業者側も「新しい生活様式」を実現するためにせっせと努力します。世間の目も気になりますし、ライバル店がやっていればお客を取られないためにやらざるを得ません。しかも自己負担でやろうとします。

穿った見方をすれば、国はうまい方法を考えたといえます。お店に休業しろと命令すれば補償の問題が発生しますが、国民に「多人数の会食はだめですよ」とか「ソーシャルディスタンスを守ろう」と呼びかけるだけで、同じ効果が得られるのです。

でもそれっておかしくないですか?国の政策に協力した事業者が馬鹿を見るなんて。本来であれば感染対策のために負担した費用や、被った損失については余すところなく国が面倒を見てあげるのが筋ですし、それが真っ当な国の姿勢ではないでしょうか。

以前にも述べましたが、例えば国が国道を通すために地主から土地を収用した場合、土地の時価相当の対価補償金を地主に支払わなければなりません。

家主が建物を取り壊すのに際して、テナントに退去してもらうときは、営業補償金や移転補償金をテナントに支払わなければなりません。

法治国家である日本では、他人の権利や利益を侵害した場合、それに見合うお金を補償するのが基本的なルールです。憲法でも民法でも保障されているのです。このような基本中の基本が、緊急事態宣言下でも、それが解除された後までも、あいまいにされているように感じます。

政府からすれば、持続化給付金や家賃補助などで十分な対策をしていると主張するかもしれませんが、問題なのは、政府が提供する補償が事業規模に見合っていないことです。小規模な店舗を1店舗だけやっている法人であれば、持続化給付金の200万円と家賃補助でカバーできるかもしれませんが、多店舗経営をしている法人や、大規模店舗を経営している法人にとって、200万円では焼け石に水です。また対象となる事業者が、その売上高が前年同月比50%減という基準も非常に厳しい基準です。30%や40%減少している法人はかなり多いですし、それらの法人はほとんどが赤字になっています。補償対象となる基準を前年同月比20%減、30%減、40%減と段階的に区分し、それに相当する補償をしてもらえれば助かる法人も多いと思います。制度は複雑になるかもしれませんが、それが公平な補償というものであり、廃業や失業を食い止めるストレートな政策だと思います。国は損害を被った事業者への救済策と景気回復のための経済対策を区別し、救済策については「損した分はそのまま補償する」というスタンスを取ってもらいたいものです。

そして、救済策だけでは日本経済の大きな落込みを回復させることは難しいでしょう。特に航空、ホテル、観光など、インバウンド関連の企業の収入は緊急事態宣言が解除されたとしてもすぐに元に戻るものではありません。海外の感染状況がどうなるかわかりませんので、今後もしばらくの間、回復できないと思われます。五輪景気も全くなくなりましたし、逆にインバウンド目当ての投資が裏目に出た分落込みも激しいです。また欧米諸国の需要の落ち込みにより輸出関連の製造業も当面厳しい状況が続くでしょうし、下請けにもかなりのしわ寄せが行くでしょう。もちろん昨年の消費税増税も重い足かせとなっています。

アメリカはすでに300兆円にも及ぶ巨額の経済対策費を計上しています。日本政府も今回の2次補正と合わせると、200兆円規模の経済対策を打ち出しましたが、融資メニューが7割で、真水の対策は限定的です。政府はコロナ対策という正当な理由があるわけですから、20年以上に及ぶ財務省主導の緊縮財政から脱却し、今こそお金を有効に使って本気で経済対策に取り組んでもらいたいです。

逆に、なにか「コロナ税」なるものが画策されているような噂を聞きましたが、「本気かよ!?」と思いました。東日本大震災の「復興特別所得税」の二の舞になることだけは、絶対に避けて欲しいです。

政府の解除基準を見て「感染者数って意味あるの?」

2020-05-15

昨日、政府は緊急事態宣言の解除基準を発表しました。政府の解除基準は下記のとおりです。

① 直近1週間の感染者数が前週の感染者数を下回り、1週間の感染者数が10万人当たり0.5人未満となること。この基準を東京に当てはめると1週間当たり70人、1日当たり10人ということになります。

② 医療体制がひっ迫していないことと、重症患者が減少傾向にあること。

③ PCR検査などの検査システムの確立。

基準と言っても「大阪モデル」と比較し、かなり恣意性が反映されやすい基準ですが、感染者数の基準だけは明確でありかつかなり厳しい基準となっています。「感染者数が10万人当たり0.5人未満」という基準を大阪府に当てはめれば1週間で45人、1日当たり6.5人ということになります。

「大阪モデル」では単純に感染者数ではなく、感染者数のうち感染経路不明者が1日当たり7人未満という基準ですので、それに比べると国の基準はかなり厳しいと言えます。大阪府は現在、「大阪モデル」ですでに解除基準を満たしていますが、15日現在の直近1週間の感染者数は64人ですので国の解除基準を満たさないことになります。

昨日の専門家会議の記者会見で、ある記者がこのような質問をしていました。「今後PCR検査を拡充していく方針の中で、PCR検査の数を増やしていけば、感染者数が増えると思います。PCR検査をすればするほど1日10人という基準をクリアすることが難しくなり、いつまでたっても制限解除ができないのではないか。PCR検査を1日何件するかなどの検査の基準があいまいなままで、感染者数10万人当たり0.5人とするのは問題がありませんか?」というような内容だったと思います。

たしかにこの記者の言う通りで、今後、唾液によるPCR検査や、抗原検査などの導入により、検査数が格段に増加した場合、素人考えでも感染者数が増えるのは目に見えています。今東京で1日1,000人の検査をしていると仮定して、その感染者数が1日20人とします。検査数が今の10倍の1日1万人になった場合、陽性率が今と同じであれば、感染者数は今の10倍の200人になります。PCR検査をすればするほど感染者数の基準をクリアすることから遠ざかりますね。

この質問は図星だったらしく、専門家は回答に窮し、明確な回答ができませんでした。最終的に困ってしまった専門家は、「10万人当たり0.5人という基準も絶対的な数値ではなく、総合的に判断するしかない」というようなことでお茶を濁しました。

結局、感染者数というものはPCR検査の数で大きく変わる数値に過ぎず、しかもPCR検査を何件するかも意図的に調整できるわけで、感染者数を何かの基準にするのは不適当だと分かったわけです。記者と専門家会議のやりとりでそれがよくわかりました。

やはり、感染者数を基準とするよりも実際の死亡者数か重症者病床使用率などで判断するほうがよっぽど合理的のように感じます。いずれにしても、日本は海外と比較しコロナウイルスでの死亡者数が圧倒的に少ないわけですので、原則、制限解除の方向で検討していくべきだと思います。感染者数という大きくぶれやすい数字で厳しい基準を作って自分の首を絞めることは無いのですから。

そして、感染しないことばかりに気を取られず、もし感染した場合にはこのような対処法があるという点についても、専門家はどんどん情報を開示していって欲しいものです。新型コロナの初期症状はどうで、こういう症状の場合はこうしてああしてというような具体的な対処方法を教えて欲しいですね。政府は当初37.5度の熱が出たら一般の人は4日間自宅待機してそれでも治らなければ帰国者接触者相談センターに連絡をということしか言いませんでしたが、では、自宅待機中に風邪の症状に対しどの様に対処すればよいかという対処方法を全く開示しませんでした。適切な対処方法を取っていれば重症化する人はもっと少なかったかもしれません。今でも専門家会議からそのような風邪に対する対処方法は出てきませんね。

感染したらどうすればよいかということも、感染を防ぐのと同様、とても重要なことと思います。とにかく風邪をこじらせ肺炎にならなければ良いわけですから。ウイルスと共存するということはそういうことだと思います。

 

 

 

 

コロナ総括ーテレビ報道や政治家の「言葉」に煽られた危機感

2020-05-09

この3か月間、テレビを中心としたマスコミはさんざんコロナウイルスの危険性を報道しました。国民もその報道で相当な危機感を煽られました。正確な数字はわかりませんが、ニュースや情報番組の90%以上はコロナウイルスの情報だったのではないでしょうか。

時系列に振り返りますと、1月23日に武漢が都市封鎖され、2月初めには日本でクルーズ船の問題が発生し、その後日本やイタリアなど4カ国が全世界からつぎつぎと渡航制限をかけられ、日本では2月26日に大規模イベント開催中止、3月2日からは日本全国の学校が休校となりました。

2月の終わり頃はまだ武漢のニュースやクルーズ船の感染のニュースを見ても対岸の火事ぐらいにしか思っていなかった国民が多く、学校の休校要請に、やりすぎではないのかという意見もありました。テレビでもクルーズ船のことばかりやってましたね。

ところが、3月以降はイタリアのみならず、スペインやイギリスなどヨーロッパ諸国やついにはアメリカに到るまで全世界的なパンデミックが起こりました。そして、感染による都市封鎖が経済に大打撃を与えるとして、株も大暴落しました。3月半ばには日経平均株価が16,000円台まで暴落し、NYダウも3万円近くから1万円以上も暴落しました。世界的な株の暴落がわれわれの不安を一気に駆り立てました。

日本でも世界的なパンデミックの影響により、3月24日には東京オリンピックを延期せざるを得ない状況に追い込まれました。これを機に、マスコミも政治家もその意識が感染拡大阻止の方向に大きく傾いていったのではないでしょうか。

そのような状況下で、テレビを中心としたマスメディアは、医療崩壊したニューヨークやイタリアの医療現場の映像やヨーロッパ諸国の都市封鎖の映像を毎日毎日流し続けました。また、日本の医療現場が危機的状況にあると訴える医療関係者の映像を流し、PCR検査をいっこうに増やさない政府の対応を毎日のように批判し続けました。もちろんその映像自体は事実でしょうし、東京都の医療現場の一部がある程度ひっ迫していたことも事実だと思いますが、そのような映像を毎日毎日、何回も何回も見せられると視聴者は日本中の医療現場が医療崩壊しそうなのかと錯覚してしまいます。

都知事などが「オーバーシュート」「ロックダウン」「医療崩壊」などの過激な言葉を多用したことも国民の危機感をあおりました。また、偶然でしょうか、なぜかオリンピック延期が決まった直後から感染者数がどんどん増え始めたのですが、これも国民の不安感を増幅させました。このようにして、3月後半には「1日も早く緊急事態宣言を出して欲しい」という世論が形成されていきました。

そして4月8日、都知事からせっつかれる様な形で政府は緊急事態宣言を発令しました。専門家会議と政府は「人との接触を極力8割減らさないと、感染者数を安全なラインまで減らすことができないので、国民の皆さん1か月間協力してください」と訴えました。国民は概ね好意的に受け止めました。事業者も1カ月間であればなんとか耐え忍んで感染のピークアウトに協力するという人たちが多かったと思います。

しかしその後4月15日に専門家会議は「人と人との接触を減らすなどの対策を全く取らなかったら、85万人が重篤になり、42万人が死亡する」という試算を突然出しました。国民が自粛要請に積極的に協力していたにもかかわらずです。国民にとってはかなりインパクトのある数字で、「これって日本のこと?」と、にわかに信じがたい数字でした。これはおそらく専門家会議のスタンドプレーだと思いますが、あくまで仮定の数字を使い、こんな乱暴なやり方で世論を誘導していくんだなと思いました。

その後5月6日までの1カ月間で、国民の大半はまじめに自粛に協力し、その結果感染者数はピークアウトし、現在ほぼ安全なラインまで下がっています。医療体制を整えるための時間稼ぎは十分できたはずです。

にもかかわらず、政府はあと1か月間、緊急事態宣言を延長すると発表しました。そしてアンケートによると、国民の6割以上は緊急事態宣言の延長を支持しているようです。国民全体としてはまだ自粛ムードが継続しているということです。

 

ここで、もう一度客観的な統計をおさらいしましょう。日本と海外との感染者数や死亡者数を比較すると下記の通りとなっています。

① 感染者数  日本16,287人 ドイツ169,430人 イタリア215,858人 アメリカ1,257,023人

② 死亡者数(死亡率) 日本603人(3.7%) ドイツ7,392人(4.3%) イタリア29,958人(13.8%) アメリカ75,662人(6.0%)

③ 人口100万人当たりの死亡者数  日本4.7人  ドイツ88.5人 イタリア494.7人 アメリカ229.9人

特に100万人当たりの死亡者数を比較しますと、日本はドイツの約20分の1、イタリアの100分の1、アメリカの50分の1です。医療体制が最も整っていると言われているドイツと比較しても20分の1なのです。これは客観的な事実です。

この数値は、日本が世界で最もうまく感染症拡大の抑え込みに成功した国の一つであることを示しています。政府の対策がうまくいったからだと言っているわけではありません。日本人の体質的なものか、生活習慣なのか、BCG接種なのかその原因はわかりませんが、結果だけを見ると今の時点で日本国内の感染拡大は抑えられているのです。

欧米諸国は日本よりも、格段にひどい状態ですが、制限解除に動き始めています。日本の何十倍もの感染者や死亡者を出しているにもかかわらずです。それに比較し圧倒的に死亡者数が少ない日本が制限解除してはいけない理由があるのでしょうか?もしアメリカの感染者数が日本並みであれば、おそらくアメリカはロックダウン自体をしていないでしょうし、逆に感染拡大を抑えた優等生として自画自賛していたでしょう。

 

休業要請を解除したら、また感染が拡大していくのではないかという気持ちはもちろんわかります。しかし中小企業の経営者にとっては、この延長は死活問題です。飲食店やパチンコ店などの、お客を直接相手する業種のみならず、そこに商品を納める卸売業や製造業、そして店舗を賃貸している家主にも影響が出始めています。すでに5月分の家賃を減免してもらいたいという要求が出ています。商売はあらゆる業種が関連していますので、最前線の店舗だけの問題ではありません。対策が感染症対策に偏ると、その副作用が経済に及びます。

今後は感染症対策から、事業者への救済策、そして景気回復のための経済対策に軸足をシフトしていくべきです。特に海外からの渡航再開はまだまだ先になるでしょうから、インバウンドがほぼ皆無となりポッカリ空いた大きな穴については経済対策は必須だと思います。

ある統計では、失業率が1%上昇すれば、それを理由に自殺する人が1,800人増加すると言われています。経済が悪化しても人は死ぬのです。このまま休業要請を続けていけば失業率の上昇は2、3%どころではなくなるでしょう。そうなると5,000人以上の自殺者が出る可能性があるわけです。ちなみに今日発表されたアメリカの4月の失業率は14.7%という驚くべき数字です。前月比10ポイントの上昇です。労働市場が流動的なアメリカの失業率をそのまま日本に当てはめることはできませんが、それでも相当な影響が日本でも出る可能性があります。

安倍首相は来年の東京オリンピック開催を「人類がコロナウイルスに打ち勝った証にしよう」と宣言しましたが、今回の休業要請や学校休校で廃業したり失業したり、進路を変更せざるを得なかった人たちは、どんな気持ちで東京オリンピックを迎えるのでしょうか?そのような人たちをできるだけ作らないような政策を是非していただきたい。

コロナ感染が一息着いた今、政府には是非とも、休業要請と外出自粛を段階的に解除し、経済と、教育と、生活を元に戻し、失われた3カ月を早急に取り戻す政策に切り替えて頂きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

新型コロナウイルス 山は越えた!

2020-05-08

本日5月8日の大阪府の新型コロナウイルス警戒情報は次の通りです。

① 感染経路不明者の前週増加比 0.37  <  1.0

② 感染経路不明者数         3.71人  <  10人

③ 確定診断検査における陽性率 2.7%  <  7.0%

④ 患者受入重症病床使用率   30.9%  <  60%

「大阪モデル」は正式には今日からスタートですが、実際には5月2日から7日連続で基準をすべてクリアしています。大阪府のホームページで確認できますので皆さんも一度ご覧ください。

吉村知事、5月15日まで待たずとも、来週早々にでも休業要請を解除しても良いのではないでしょうか!!

コロナウイルスがほぼ収束に向かっているのに、あるテレビ番組のコメンテーターは、「PCR検査を全国民に受診させ、陽性者はすべて隔離して、陰性者は通常の生活に戻れば良い」という乱暴なコメントをしていましたが本気で言っているのでしょうか。そんなことしたらもの凄い数の陽性者が出てきて、収拾がつかなくなりますよ。検査もただじゃありませんし。

潜在的な感染者はかなりいるでしょうし、検査をすれば顕在化するでしょうが、ほとんどの人が無症状なわけで、なぜ寝た子を起こす様なことをしなければならないのでしょうか。そんな人たちを全員隔離し始めたらそれこそ療養施設はいくらあっても足りませんし、自宅療養させるとしたら、その家族や同じ職場の人は全員外出禁止になるでしょうから、本当に日本全国パニックですよ。せっかくうまく抑えられている医療崩壊だって起こりかねません。

大阪をはじめほとんどの都道府県が無事、収束の方向に向かっているのですから、今更騒ぎ立てず静かに元の生活に戻りましょう!そのうち集団免疫が進んでいって、「あの時は大騒ぎしましたなぁ」ということになると思います。

マスコミ諸氏は、口を開けばPCR検査をやれと煽りますが、「過ぎたるは及ばざるがごとし」「羹に懲りて膾を吹く」ということわざを思い出してください。

最近のNYダウや日経平均株価は底を打って上昇傾向ですが、意外と株価が正しい現状認識をしているのかもしれませんよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「大阪モデル」の評価

2020-05-06

5月5日、大阪府は緊急事態宣言の制限解除について、以下のような「大阪モデル」と称する独自基準を発表しました。そのうち出口戦略は以下の基準を7日間連続で達成すれば制限を段階的に解除していくということです。(病床使用率以外の指標は7日間移動平均)

① 新規陽性者における感染経路不明者数が10人未満

② 確定診断検査における陽性率が7%未満

③ 患者受入重症病床使用率が60%未満

そして、上記条件を満たして制限が解除されたとしても、入口戦略として以下の3要件を満たした場合は再度制限を復活させるということです。

① 新規陽性者における感染経路不明者の前週増加比率が1以上(いわゆる前週より増加)

② 新規陽性者における感染経路不明者数が5人以上

③ 確定診断検査における陽性率が7%以上

以上のような基準ですが、意外と厳しい基準です。何が厳しいかというと、一旦制限解除された後も上記入口基準を1日でも上回れば再度制限を掛けるという点です。7日間連続ではなく1日だけでもです。しかも、その基準が制限を解除するときよりも厳しくなっている点です。

例えば入口戦略①の感染経路不明陽性者が前週より増加すればという条件ですが、数値が一旦下がった後は、意外と少ない人数で増加してしまいます。また、入口戦略②の感染経路不明陽性者数が5人以上になったらということですが、これは制限解除条件が10人未満ということですので、それよりも厳しい数値になっている点です。10人で制限が解除されるのになぜ5人で再度制限されるのか、ちょっと理解に苦しみますが。

政府が明確な基準を発表していないことに比べれば、大阪府が独自の基準を発表したこと自体は評価できますが、この基準が果たして経済を元に戻すことに寄与するかどうかは疑問です。

手心を加えずにこの基準を適用すれば、制限が解除されたりまたすぐ制限が復活したりを繰り返すのではないかという懸念があります。事業者としては制限と解除を繰り返される方がよっぽど困るというところが多いと思います。

その時には知事の政治的判断が重要となります。吉村知事も「対策の目的は医療崩壊を防ぎ死亡者数を増やさない」ということなので、そこに力点を置いた政治的判断をしていくべきかと思います。医療体制が十分整っているのであれば、感染者数や陽性率が多少増えても問題ないのではないでしょうか。今後も医療体制の充実については予算をつけて対応を進めていって欲しいと思いますが、くれぐれも手段と目的を取り違えないようにしてください。

いずれにしても、日本は欧米諸国と比べ死亡率は圧倒的に低いわけですから、感染症対策に偏りすぎず、経済にも十分配慮した対策をしていってもらいたいです。

「大阪モデル」に対する評価は今後の大阪府の政治的対応を含めて評価していくべきでしょう。

 

 

 

 

 

 

緊急事態宣言延長!休業要請と補償はセットで!!

2020-05-04

まず、政府が新型コロナ感染症に伴う各種支援の案内をしていますので、次のサイトにアクセスしてみてください。   https://corona.go.jp/action/

給付、貸付、納税猶予・減免などの各種支援がまとまっていますので参考にして頂けると思います。

 

さて、政府の方針では、緊急事態宣言が更に1カ月延長されることとなりました。東京も、感染者数0人の岩手県も同じように全国一律です。

この延長は中小零細企業などの事業者にとっては本当に厳しいものになります。

飲食店、スポーツクラブ、パチンコ店、塾、デイサービス、訪問介護、各種工事業者、食品などの卸売業、各種製造業、写真スタジオ、イベント業者、ダイビングショップ、診療所、薬局、鍼灸整骨院、家具店、建売業者、広告代理店・・・弊所の顧問先も緊急事態宣言の影響を大きく受けています。

スポーツクラブやパチンコ店などは大阪府の要請で店舗を閉めていますので、完全に収入が0円です。パチンコ店は事業規模も大きく持続化給付金200万円では焼け石に水ですし、融資も受けづらいので大変苦しい状況ですが要請に応じて休業している店舗が大半です。マスコミは開店している一部のパチンコ店を目の敵のように報道しますが、ほとんどのお店が休業要請を守っていることも同時に伝えて欲しいです。そもそも事業者は被害者であり、国や都道府県の補償が全く追いついていないことが批判されるべきです。

衣料店や家具店などの小売業や鍼灸整骨院など休業要請を受けていない業種も、国民が不要不急の外出を制限されていますので、実態は休業要請を受けているのと同じで、開店休業状態です。しかも、府の休業要請を受けていませんので、府から支援金はもらえません。

そのような小売業やサービス業のみならず、建設業や製造業、卸売業や一次産業など直接お客を相手しない業種にも休業要請の影響は及んでいます。経済は繋がっていますからね。これらの業種も大阪府からの支援金はもらえません。

デイサービスや訪問介護などの介護事業者は、利用者への感染を防ぐため、今まで以上に手間と時間を取られ、営業を続けていくこと自体が厳しくなってきているところも多々あります。現場の話を聞くと本当に大変な状態ですが、介護事業も休業要請の対象外ですので、大阪府の支援金はもらえません。

日本の緊急事態宣言は法的拘束力が欧米の都市封鎖に比較し緩やかなものと思われがちですが、実際の中小企業への影響はロックダウンとほぼ同じようなインパクトになっていることを政府や自治体の長は認識してもらいたい。持続化給付金200万円では小、零細企業は救えても、パチンコ店舗や複数店を展開する中規模企業にとっては、補償としては少なすぎる面も国や自治体は考慮してもらいたいものです。

そんな中、吉村知事は政府の方針と違い、大阪府独自の解除基準「大阪モデル」を作成し5月15日に基準をクリアしていれば、段階的に制限を解除していくと発表しています。その基準は「病床の使用率」「新規感染者数」「陽性率の推移」の三つ。大阪府民としてはこれに期待したいです。

たしかに最近の大阪の感染者数は10人前後まで減少していますし、陽性率も3%前後とかなり低く、5月15日と言わず、今すぐ解除しても良いぐらいの状態です。この1か月間、大阪府民や大阪の事業者は感染者数減少のため相当努力してきたと思いますし、その結果が出ていると思います。

現在の東京の実効再生産数も専門家の話によると0.4以下と1をかなり下回っているとのこと。欧米などでは実効再生産数が1を下回ってくれば、制限解除の方向で動いています。今の実効再生産数で制限解除ができないとすれば、どのようなデータがそろった時に解除されるのでしょうか?まさに「羹に懲りて膾を吹く」状況に陥っていないでしょうか。5月14日には専門家会議が感染状況を評価して制限解除に動くかどうか判断するとのことですが、政府も大阪モデル同様、客観的なデータに基づく制限解除の基準を早急に示してもらいたいものです。

やはり、更なる1カ月の延長は本当にきついと思います。特に体力のない中小零細企業やフリーランス、派遣やフリーターなどの非正規社員などにとっては死活問題です。

政府は、緊急事態宣言を1カ月延長するならば、新たな補償プランを同時に提出すべきです。そして雇用調整助成金をはじめとした制度への申請方法をもっともっと簡略化して欲しいと思います。そして、受給時期をもっと早くして欲しい。さもなければ、6月には企業倒産や失業者が相当増加するでしょうし、事業継続ができたとしてもかなりの借金を背負い込むことになるでしょう。ウイルス対策も重要ですが、経済対策も待ったなしです!

 

 

 

 

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