8月, 2020年

集団免疫は達成されたのか?

2020-08-01

昨日の全国のコロナウイルス陽性者は過去最多の1,581人、そのうち東京は463人、大阪は216人。全国的に陽性者数は増加しているように見えます。

大阪府は感染者数の増加を抑えるために、ミナミの繁華街の特定地域を指定し、接待を伴う飲食店や酒類を提供する飲食店に一定の規制を要請するとのこと。8月6日から20日の15日間で、感染症対策を行っている店には午後8時までの時短営業を、感染症対策を行っていない店には休業要請を実施するようです。その補償として1日2万円、15日で30万円の協力金を支給するということです。

さて、このような要請にどれぐらいの店が応じるでしょうか。従業員も少なく家賃も安い本当に小規模な店であれば何とかしのげるかもしれませんが、ほとんどの飲食店は大赤字となるでしょう。15日間休業して損なう利益と、協力金30万円では全く釣り合うはずもなく、30万円の協力金では要請に応じる動機にはなりません。

また、感染症対策をしていない店にも協力金を支給することについて、感染症対策に真面目に取り組んできた飲食店の経営者は不満を感じないでしょうか。

さらに、本来は感染症対策をしていない店を店ごとに規制すべきところを、特定の地域のみを十把一絡げに規制することについて経営者は不公平感を感じないでしょうか。真面目にやっている飲食店経営者のモラルハザードが起こらなければいいのですが・・・

そもそもミナミの繁華街を規制しても、飲みに行きたい人は他の地域に行くでしょうし、このような対策が感染拡大防止にどれだけ効果があるのでしょうか。

 

さて、最近興味深い論文を見ましたので下記にその概略を述べます。

京都大学の上久保教授が、4月の緊急事態宣言発出のころには、すでに新型コロナウイルスの「集団免疫」は達成していたので、緊急事態宣言自体が不要であったし、今行われている「3密回避」、「ソーシャルディスタンス」、「マスク着用」などの対策は意味が無いという、ちょっと衝撃的な論文を発表しました。

その論文を簡単に説明すると、去年から今年にかけてのインフルエンザの流行曲線の特徴から、今年の1月から3月の間にすでにかなりの数の日本人が弱毒性の新型コロナウイルスに感染しており、その後ヨーロッパなどから入ってきた強毒性の新型コロナウイルスの感染を防げたというものです。この弱毒性の新型コロナウイルスは、日本や中国本土、韓国やその他のアジア諸国にもかなり入っていたので、欧米諸国に比べアジア諸国の感染者や死者数が極端に少なかったということです。

特に日本の場合、ヨーロッパ諸国が2月1日に中国からの渡航制限を発令したのとは対照的に、習近平の来日予定もあったことにより、3月9日まで中国からの渡航制限を実施しなかったことが、逆に中国由来の弱毒性の新型コロナウイルスに日本人が多く感染する結果となり、その後入ってきた強毒性の新型コロナウイルスを防御したということなのです。まさに怪我の功名。

では、2カ月ほど前に東大などが行った抗体検査で、陽性率が0.1%であったことについてはどう説明するのかですが、弱毒性の抗体は検査キッドのカットオフ値を一定程度下げないと反応しないらしく、検査方法が強毒性のコロナ用であったからではないかということです。

さらに、最近の第2波のような感染拡大についてはどう説明するかというと、既に抗体を持っている人でもコロナウイルスを吸い込めば、PCR検査では陽性反応を起こすらしく、検査数を増やせばそれに比例して陽性者をある程度拾い上げるとのことです。よって、ここ最近の陽性者は抗体をすでに持っている人が多く、無症状の人が9割近くになるのもそれが原因ということです。

もしこの説が正しく、日本人の大半に既に抗体ができているとすれば、今行われている様々な対策が全く意味をなさないということになります。

それどころか、教授によると、ステイホームをしたり、海外からの渡航制限を続けることは、免疫効果という点では逆効果だそうです。すでに集団免疫が達成されている場合でも、抗体の有効性は少しずつ減退していくそうです。だから、抗体のある人は今後も適度にコロナウイルスに曝露していく方が、抗体の効果が長続きするとのことです。これをブースター効果というらしいです。

この説は非常に画期的な説ですが、是非各界の専門家の方々は、この説についての検証をしてもらいたいものです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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