7月, 2021年

東京五輪無観客 せめて子供たちを競技場に!

2021-07-12

今朝、東京五輪と同じようにコロナ禍によって1年延期されていた、「UEFA  EURO2020サッカー」の決勝ロンドンで行われ、イタリアがPK戦の末、イングランドを破り53年ぶりの優勝を果たした。

今さらながらだが、西欧人のサッカー熱、サッカー愛は凄まじく、6万人の大観衆ノーマスクで自国を熱烈に応援していた。「選手」「観客」一体となり、ビックイベントならではの感動がスタジアムを支配していた。しかし驚くべきことは、直近1日当たりのイギリスのコロナ陽性者数が30,000人を超える中で、6万人のビックイベントを敢行したことだ。その数がどれほどのものかと言うと、同時期の日本の陽性者数は2,000人だったので、人口比に直すとイギリスは日本の約30倍の陽性者がいたことになる。

6万人の大観衆の殆どがマスクもせず大声で応援し、ゴールシーンでは抱き合って喜びを分かち合っているイギリスの映像を見ていると、東京五輪を無観客でやろうとする日本の弱腰に憤りすら覚える。もちろんイギリスのように6万人の観客を入れて良いと言っているわけでないが、無観客と言うのはあまりにも慎重になり過ぎていないか。スパコン「富岳」のシミュレーションでは国立競技場に観客1万人を入れたときの感染リスクはほぼゼロという試算が出ている。また、高齢者のワクチン接種率が1回目が80%、2回目が60%に迫り、重症化による医療ひっ迫の懸念はかなり払拭された。にもかかわらず、政府並びに東京都知事は「4回目の緊急事態宣言」「東京五輪の無観客開催」をあまりにも短兵急に決定してしまった。このままでは、「無観客の開会式」を世界中に放映することになるが、これは何を意味するのか?「日本は未だコロナ禍から脱出できていない」というネガティブな印象を世界中にばらまくことにならないか。本来は、「日本の感染状況は大したことは無く、世界でも有数の安全な国である」というメッセージを世界に向けて発信するまたと無いチャンスであったにもかかわらず。政府並びに東京都のこの決定は、科学的知見も無ければ将来への見通しも何もない、日本の国益を大きく毀損する歴史的愚行である。

東京五輪の無観客が決定事項ならば、せめて、小中高生の子供たちだけでも競技場に招待して欲しい。コロナによって1年半もマスクを強制され、友達同士の満足なコミュニケーションが制限され、運動会や修学旅行など様々な行事ができなかった子供たちへの、せめてもの罪滅ぼしである。そうすれば、世界からの評価も変わるだろうし、日本を担う子供たちにとっても非常に意味のある経験となるはずだ。子供たちが世界のトップアスリートの躍動する姿を、その肉眼の奥に焼き付けることができれば、その感動は子供たち一人ひとりに勇気を与え、苦しい時でも強く生きていく力になるのではないだろうか。

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