10月, 2024年

無申告に対する厳罰化に注意!

2024-10-26

2023年の税制改正により、「無申告」に対する厳罰化が更に進みました。

これまでは、修正税額が50万円以下の部分の「無申告加算税率」は15%で、50万円を超える部分は20%でしたが、令和6年1月1日以後に法定申告期限が到来するものについては、修正税額が300万円を超える部分の「無申告加算税率」は30%になりました(修正税額が50万円~300万円は20%のまま)。いわゆる、高額の課税逃れに対して、ペナルティを10%重くしたのです。

また、3年連続「無申告」があった場合の「無申告加算税率」は更に10%割り増しされます。

国は「無申告を申告納税制度の根幹を揺るがす行為だ」と断じ、厳しく追及する姿勢を見せています。納税者の皆さんは無申告(期限後申告)にならないためにも、申告期限を意識し、出来るだけ早めに申告資料を提出してください。

参考に「加算税一覧表」を添付します。 クリックして下さい。→ 加算税一覧表

 

社会保険料の徴収金額にご注意してください

2024-10-10

社会保険の算定基礎届の提出により、社会保険料の標準報酬月額が変更されている従業員につきましては、9月分の給与(10月支給分)から控除する社会保険料が変わりますので、10月の給与計算にはご注意ください。

なお、大阪府の「健康保険・厚生年金保険の保険料額表」を添付しますので参考にしてください。

こちらをクリックください。⇒ 令和6年3月分からの社会保険の保険料額表

大谷翔平とジャッジの比較・・・「進塁数」に着目して

2024-10-01

MLBのレギュラーシーズンが終了し、アメリカの野球専門誌の一つは、今シーズンのメジャー全体における「メジャーMVP」に、ヤンキースのアーロン・ジャッジを選出しました。ジャッジと大谷翔平は共に本塁打と打点の二冠王に輝き、50本塁打以上を記録しましたが、ジャッジは打撃9部門でメジャー1位であったこと、そして、シーズン3度目の50本塁打を達成し、さらに史上最速で通算300本塁打に到達したことが高く評価されたようです。一方、大谷は史上初の「50本塁打&50盗塁」を達成したものの、守備につかない指名打者であることがマイナス要因となったようで、ジャッジの後塵を拝しました。

しかし、大谷贔屓の私としては一言申し上げたい。一体、前人未到の「50本塁打&50盗塁(実際は54本塁打&59盗塁)」の評価はどこへ行ってしまったのでしょうか? ジャッジを腐すわけではないですが、ジャッジのような2メートルを超える大型スラッガーがホームランを量産するのに何の不思議もありませんが、それに比較し、ジャッジ並みのスラッガーである大谷が「59盗塁」をしてしまうことの凄さが、ちゃんと評価されていないように思います。昨年度はアクーニャJrが「40本塁打&70盗塁」を達成し、満票でナ・リーグMVPを獲得しましたが、アクーニャJrの体格は、183cm、93kgで、大谷やジャッジよりかなり小柄です。また、「盗塁数」から「盗塁死」を差引いた数字でアクーニャJrと大谷を比較すれば、アクーニャJrが59(73-14)で、大谷が55(59-4)と、ほとんど差はありません。大谷の盗塁59個はその成功率93.6%と合わせて、もっと高く評価されてしかるべきものだと思うのですが。

また、大谷が守備につかない指名打者であることで評価を下げているようですが、大谷は守備につかない分を盗塁走塁でカバーしようと、シーズンオフから走塁技術に磨きをかけて来ました。この発想力と、行動力が大谷の凄さであり、しかも、「ピッチングができない分、チームの勝利のためにできることは何でもしたい」という動機が素晴らしいじゃないですか。メジャーリーグにDH制が導入されてすでに半世紀以上が経過し、数多の強打者がDHとして活躍してきましたが、「50本塁打&50盗塁」は愚か、「30本塁打&30盗塁」に到達した選手さえ皆無です。その理由は簡単で、指名打者は長打力を期待されるスラッガーがほとんどで、そもそも盗塁をするという発想が無かったからです。そんなメジャーの常識を覆したのが大谷翔平であり、指名打者でも盗塁ができるんだという発想の転換が「50本塁打&50盗塁」という唯一無二の大記録を実現させたと言えます。「二刀流」という発想もそうですが、指名打者でも長打盗塁の両方を狙っていくという発想の革新性と、圧倒的な実績の前においては、「守備に就いていないから駄目だ」という議論が些末なことに感じてしまいます。

さらに、ジャッジは本塁打やOPSなど、両リーグを合わせての打撃9冠を達成しましたが、大谷もナショナルリーグでは打撃9冠であり、また「安打数」や「塁打数」、「得点数」や「盗塁数」など打撃8部門でジャッジを上回っています。その中でも特筆すべきは「盗塁数」59「塁打数」411です。特に「塁打数」の411は圧巻で、過去、MLB史上400塁打以上を達成した選手は、わずか18人しかおらず、23年ぶりの快挙でした。ちなみに、今期58本塁打を打ったジャッジでさえ「392塁打」に過ぎません。

「OPS」や「wOBA」の算出の基礎となるこの「塁打数」は打者の成績を総合的に評価する上で非常に重要な数値であり、「塁打数」で大谷がジャッジを上回ったことは、総合的には大谷がジャッジに勝るとも劣らない成績を残したことを示しています。

そこで、ここからは、大谷贔屓だと言われるかもしれませんが、打者の成績を総合的に評価する数値として、「塁打数」を進化させた「進塁数」という概念を取り入れて、大谷とジャッジを比較してみたいと思います。文字通り「ベースボール」は「塁」を奪う競技であり、どれだけ多く進塁し、本塁を奪取したかで勝敗が決まります。つまり、「より多く進塁した者が、より勝利に貢献した者である」というシンプルな考え方です。

では、具体的に「進塁数」とはどのような数値かと言いますと、「塁打数」「四死球」「盗塁数」を加え、「併殺打」を差引いた数値です(あくまで持論です)。

「進塁数」を構成する「塁打数」とはご承知の通り、打撃によって本人が進んだ進塁数を表します。本塁打は4進塁、シングルヒットなら1進塁と言った具合に。また、打撃以外に進塁する方法として「四死球」「盗塁」があり、1四死球、1盗塁はそれぞれ1進塁と数えます。なお、「併殺打」は出塁者の進塁を一つ消すことになるのでマイナス1進塁とします。

「塁打数」に「四死球」と「盗塁数」を加え、「併殺打」を控除した数値こそが、その選手本人の純粋な「進塁数」を表し、「進塁数」による打者の評価は、スラッガーやアベレージヒッター、リードオフマンなど、あらゆるタイプの選手を公平に評価できる点で優れていると思われます。考え方としては「OPS」や「wOBA」の概念に近く、打者の総合力をわかりやすくシンプルに表しているのではないでしょうか。

この基準に当てはめて大谷翔平とジャッジを評価すると次のようになります。

塁打数+四死球+盗塁-併殺打=「進塁数」

411 +87  + 59  -7 =550・・・大谷

392+142 +10-22=522・・・ジャッジ

大谷が「550」でジャッジが「522」。大谷が28上回ります。ちなみに、ジャッジがア・リーグ記録の62本塁打を放った2022年の数値でさえ「510」に過ぎず、大谷の「550」が如何に桁外れかがわかります。

このように、「進塁数」のような、より総合的な数値に着目すれば、客観的なスタッツの比較においても、大谷がジャッジよりも優れた成績を残していたことがわかります。それに加え、100年を優に超えるメジャー史の中で、誰一人として到達できなかった「50本塁打&50盗塁」の金字塔を打ち立てたことの歴史的意義は計り知れず、たとえ、「指名打者」であることを割り引いたとしても、この大偉業を成し遂げた大谷翔平に、2024年のメジャーリーグを代表する選手の称号「メジャーMVP」を授与しない理由は見いだせません。

大谷贔屓でなくとも、将来、2024年のメジャーリーグを振り返った時に思い出されるのは、ジャッジの3度目の50本塁打でも、史上最速での300本塁打でも無く、大谷翔平の「50本塁打&50盗塁」、 フィフティ・フィフティ” であることは言わずもがなでしょうから。

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