Archive for the ‘お知らせ’ Category
働き方のバリエーション
コロナ禍はわれわれに様々被害をもたらしましたが、しかし、反面、働き方のバリエーションを増やしたという点では、良い面もあったのではないでしょうか。
特に、家事や育児や介護などで職場に出勤しづらい人や、ハンディキャップをお持ちの方々の働く可能性を拡げました。
弊所も、コロナ禍をリモートワークで乗り切った時期があり、その時には設備投資にお金が掛かりましたが、今ではそのインフラが役に立っています。
コロナ禍がもたらした功罪のうち、「功」の部分で最も大きかったことは、このようなインフラ整備が進んだことと、なによりも、経営者の意識が変わったことではないでしょうか。
個人的には、オフィスで和気あいあいと仕事をする方が好きですし、実際に通勤して社員同士がコミュニケーションを図ることは大切なことだと思いますが、いろんな働き方ができるんだと気付かされた点については、コロナ禍の「功」の部分として評価できるのではないかと思います。
コロナ禍の前から、フレックスタイムを導入している企業は多いですが、今回のコロナ禍によって、より一層、働き方、雇用の仕方がフレキシブルになったのではないでしょうか。
初めてタカラヅカを観劇してきました!
皆さんはタカラヅカにどんなイメージをお持ちでしょうか?
私は生まれてこの方、タカラヅカを全く見たことが無く、たまに取り上げられるテレビの映像から、「派手なメイクと衣装で着飾った男装のレヴュー」といったイメージしか持っていませんでした。女優で言うと鳳蘭や大地真央、演目で言うとまさに「ベルサイユのばら」というイメージです。いわゆる、女性が楽しむエンタメであり、わたしのような男性にはとんと縁のない世界だと思っていました。
しかし、3か月ほど前にテレビで放送された宝塚花組の「はいからさんが通る」という芝居を何気なく観ていて、「あれっ、意外に面白いかも」と思ったのです。いや、正直言うと、かなり感動したというか、癒されたというか、なんとも言えない幸せな気分になれたのです。
感動の理由は、お芝居の面白さもさることながら、主人公花村紅緒を演じた華優希の体当たりの演技に魅了されたからだと思います。表情、動き、せりふ、歌がとにかくエネルギッシュで、コミカルで、しかもかわいいのです。うまい、下手を超越して、目を離さずにはいられない独特の熱量が伝わってきました。彼女の演技は、私のタカラヅカに対する先入観を払拭しました。
華優希の演技に魅了された私は、他にももっと面白い芝居があるのではないかと思い、過去に公演されたタカラヅカの芝居やショーをテレビやネットで探して観ていましたが、それだけでは飽き足らず、このたび、宝塚大劇場で公演中の、花組の「巡礼の年~リスト・フェレンツ、魂の彷徨~」という芝居と、「Fashionable Empire」というショーの二本立ての公演を観劇してきました!
以下の感想は素人のたわごとと聞き流して欲しいのですが、「いやぁ~、これは凄いことをやっているなぁ」と驚嘆しました。
公演の流れは、1時間35分の芝居のあと、35分の休憩があって、そのあと55分のショーがあるのですが、絢爛豪華な衣装、ダイナミックな舞台装置、巧みな照明、芝居に寄り添う生バンドの演奏、そしてとにかくエネルギッシュなジェンヌたちの演技。約3時間の公演があっという間でした。
まず驚かされたのが、ダイナミックに動く舞台装置です。私は2階席でしたので、舞台全体を見下ろすことができ、立体的に舞台装置が動く様子をじっくり観察することができました。例えば、回転舞台が回ることで素早い場面転換をしていくのですが、その回転舞台にもいくつかの仕掛けがあり、その上に設置された大きな建物が、回転舞台が回転していく中でその中に沈んで行き、跡形もなく消えてしまうのです。かなり大きな建物が、しかも舞台が回っているにも拘らずですよ。
また、生バンドの演奏も素晴らしかったです。タカラヅカはカラオケではなく「生バンド」なんですね。宝塚大劇場は、舞台と客席の間に「銀橋」という渡り廊下があって、演出上重要な役割を果たすのですが、バンドはその「銀橋」と舞台の間のオケピットで演奏するのです。ミュージカルやオペラでは当たり前のことなのでしょうが、よくここまで淀みなく演技と演奏をシンクロさせることができるものだなと、指揮者と演奏者の技術力に感服しました。
しかも、音響が凄くて、歌唱や効果音が観客の鼓膜だけでなく全身を震わせるのです。特に、今回、ラプリュナレド伯爵夫人を演じた音くり寿の歌声は圧巻でした。
タカラヅカの強みは、このような舞台装置や音響設備、生バンドを常備している「宝塚大劇場」などの専用劇場を持っていることではないでしょうか。専用劇場があるからこそ、ジェンヌたちの出演機会が増え上達も早いでしょうし、また、脚本や演出、舞台装飾や演技構成は、「宝塚大劇場」の高いポテンシャルを前提に作ることができますので、自分たちのやりたい表現がかなり高いレベルで実現できるでしょうし、さらには、他の劇場ではやりにくい挑戦的な試みもできるのではないでしょうか。
そして、公演を通して、何よりも印象的だったのは、舞台上のタカラジェンヌたちのパワーとエネルギーの熱量でした。
トップスター柚香光の少女漫画から飛び出してきたようなビジュアル、トップ娘役星風まどかの清々しい歌声、更に、次から次へと衣装チェンジをしていくショーのスピード感など、芝居やショーの見どころはたくさんありましたが、根底に流れている感動の源は、すべてのタカラジェンヌたちから発せられるあふれんばかりのエネルギーだと思います。とにかく全員が全力を出し切ろうと振り切れていて、そのエネルギーの熱量がビンビンと客席に伝わってくるのです。しかも、この日は一日2回公演でしたので、私が観終わった1時間半後には、彼女たちはまたこれと同じ演目を演じるというのです。「今と同じテンションでもう一度同じことをするのか?」と、とても信じられませんでした。
タカラジェンヌから伝わるこのエネルギーの熱量は、私が初めて観た「はいからさんが通る」の華優希の体当たりの演技と共通するものだと思いますが、このエネルギーはどこから生み出されるのでしょうか?
これはあくまで個人的な考えですが、タカラジェンヌはデビューしたあとも、退団するまでずっと生徒であり、研究生の立場にあるらしいのですが、このシステムが、彼女たちの演技に対する姿勢を謙虚にし、その謙虚さが逆に力強いエネルギーを生み出しているように思えるのです。自分はまだ半人前の研究生だとわきまえているからこそ、舞台上では初心者のごとく一生懸命、全力で演技することができ、その一生懸命さが客席に強いエネルギーを伝えるのではないでしょうか。一方で、彼女たちも人間ですから、「舞台の真ん中に立ちたい」とか、「トップスターになりたい」といった欲望が少なからずあるはずで、謙虚さの内側には秘めたる強い思いがマグマのように燃えたぎっているはずです。「はいからさんが通る」の華優希に感じ、今回、舞台を生で見て、すべてのタカラジェンヌに感じた底知れぬエネルギーの熱量は、彼女たちの謙虚さの裏返しであり、もしかしたらこの謙虚さとエネルギーのダイナミズムが、宝塚歌劇が長年培ってきた「タカラヅカ文化」の一つなのかもしれません。燃えたぎる情熱のマグマが謙虚さと言う「品格」を纏ったとき、タカラヅカ独特の熱量が観ている者に伝わり、客席は「幸福感」に包まれるのではないでしょうか。
更に言うならば、今回、わたしが花組の公演を劇場で観て強く感じたことは、彼女たちは決して未熟な生徒でも研究生でもなく、紛れもなく「プロ」であるということでした。それは言わずもがなで、幼いころからバレエやダンスを習い、「宝塚音楽学校」という狭き門をくぐり抜けた精鋭が、そこで2年間みっちりと鍛えられ、「宝塚歌劇団」入団後は、年間4公演、200を超える舞台をこなし、日々、観客を目の前にして歌い、踊り、演ずるわけで、その経験値は若くして豊富で、研究生とは名ばかりです。その「プロ」であるジェンヌたちが謙虚に、かつ向上心を持ってたゆまぬ努力を惜しまないからこそ、人の心を打つ演技ができるのでしょう。
そんな彼女たちを支えるのが、これまた一流の演出家や振付師であり、さらに、衣装、装置、道具、音響、照明、演奏などの熟練したスタッフが高い技術と情熱を注ぎこんで一つの舞台を作り上げていくのですから、その「エンターテイメント」としてのクオリティたるやたいしたものです。しかも、私が観劇したのは初日から間もなかったのですが、これだけ完成度の高い芝居とショーをたった1か月余りの練習で仕上げてしまうのですから、ジェンヌとスタッフのポテンシャルたるや恐るべしです。
この歳になって、タカラヅカの魅力に気付かせてくれた「はいからさんが通る」の華優希には、とても感謝していますが、惜しむらくはもう少し若いころに知っていたらなぁとも思います。ただ、タカラヅカというエンタメが今まで女性客にほぼ独占されて来たというのが不思議でなりません。男性でも十分楽しめるコンテンツだと感じたからです。タカラヅカ初心者の私が言うのもなんですが、もし、食わず嫌いでタカラヅカをご覧になったことが無い方は、是非一度観劇してみて下さい。芝居、ショー、パレードと続くフルコースは、「これでもか!」と感動のてんこ盛りで、きっとあなたを幸せな気持ちにしてくれることでしょう。
インボイス制度の本質は「増税」です
いよいよ、来年、令和5年10月1日から「インボイス制度」が開始されますが、インボイス制度の真の目的が消費税の増税であること、更には「登録番号」による納税者の一元管理であることに皆さんはお気付きでしょうか?
経営者の皆様とお話をしていても、実はインボイス制度が消費税の増税であることにまだお気付きでない方は多く、殆どの経営者は「8%や10%の複数税率を正確に計算するためにインボイス制度が導入される」という程度の認識しか持たれていません。
インボイス制度が「消費税のステルス増税の装置」と言うことができる所以は正にそれで、事業主が増税と気付かないうちにいつの間にか増税に従わざるを得ない状況が作られているということです。
なぜ、増税になるかと言うと、今まで免税事業者であった事業者が課税事業者にならざるを得なくなるように仕組まれているからです。
インボイス制度が導入されると、インボイス以外の領収証では、消費税の仕入税額控除ができなくなります。例えば、売上が330万円、仕入が220万円の取引の場合、売上の消費税30万円から、仕入の消費税20万円を控除した、10万円の消費税を国に納めることになります。ところが、その仕入先がインボイスを発行することができない事業者であれば、仕入の消費税20万円を控除することができず、売上の消費税30万円をまるまる納税しなければならなくなります。となると、インボイスを発行できない事業者からの仕入は消費税を余分に納税することになり損なので、インボイスを発行できる事業者からの仕入に切り替えていくこととなり、インボイスを発行できない事業者はどんどんと淘汰されていくという理屈です。
では、インボイスを発行すればいいではないかと言われるが、インボイスを発行するためには「適格請求書発行事業者」として国に登録しなければならず、「適格請求書発行事業者」に登録するためには、消費税の課税事業者になる必要があるのです。となれば、今まで免税事業者として消費税を免除されていた事業者も消費税を納税しなければならず、この消費税の納税がまさに増税ということです。
例えば、建設会社の下請けや孫請けをしている一人親方などがまさにその対象であり、たとえ課税売上高が1,000万円以下の免税事業者であっても、元請の建設会社に取引を継続してもらうためには、課税事業者にならざるを得ないということです。
ただし、元請会社の方も優越的地位を利用して、下請けに対して消費税分の値引きを要求したり、取引を停止したりすると「独占禁止法」や「下請法」に抵触することとなり、罰金や懲役刑になる恐れがあります。よって、免税事業者と取引をしている課税事業者は、仕入税額控除ができない分の消費税を自らが被らなければならず、課税事業者であっても少なからず影響はあるということです。
また、インボイス制度による増税は建設業界などの事業者同士の取引に限らず、一般消費者を相手にしている小規模の飲食店や小売店にも影響があります。例えば、企業が接待で飲食店を使う場合、インボイスを発行できない飲食店は自ずと避けられることになります。企業によってはインボイス以外の領収証は経費精算しないというような取り決めをするところも出てくるかもしれません。飲食店のオーナーが「最近客足が減ってきたな」と感じているその原因が実はインボイスを発行しなかったことにあったという笑えない話が現実のものとなるのです。そうすると、一般消費者を相手にする飲食店や小売店もインボイスを発行することができる課税事業者にならざるを得なくなり、今まで納める必要のなかった消費税を納めなければならなくなります。
更に言えば、インボイス制度は、今まで所得があるのに申告していなかった事業者の炙り出しにも効果を発揮します。例えば、ホストやホステスの中には確定申告をしていない人達も多いと聞きますが、店側としては彼らに支払う報酬を仕入税額控除したいわけで、そうなるとホストやホステスも「適格請求書発行事業者」として国に登録せざるを得なくなり、無申告というわけにはいかなくなるわけです。
要するに、インボイス制度とはあらゆる規模のあらゆる業種が従わざるを得ない、「消費増税の装置」であるということです。しかも、すべての「適格請求書発行事業者」に法人番号をベースにした「登録番号」が付与され、国税庁で一元管理されます。また、その「登録番号」はすべてのインボイスに記載しなければならず、今後、税務調査における反面調査の大きな武器にされるのは間違いありません。
インボイス制度の真の目的が、「消費税の増税」とともに、「国による納税者の一元管理」であるということがお分かりいただけたのではないでしょうか。
AIに負けた将棋界に見る税理士業界の未来
奇天烈な比較と思われるかもしれないが、AIによって税理士業界がどう変化していくのかを、全く畑違いではあるが、将棋界がここ数年繰り広げてきたコンピューターとの戦いから予測してみたいと思います。
まず、将棋界がここ数年でAIに受けたインパクトは計り知れないものがありました。20年ほど前まではコンピューターがプロ棋士に勝てるなんて誰も想像していませんでした。しかし、現在は、プロ棋士がコンピューターに勝てることの方が少なくなりました。ある棋士によるとコンピューターとプロ棋士の差は角1枚ほどになっているとのことです。角落ちでも勝てないとは相当の大差です。
実は、コンピューターがプロ棋士の実力に肉薄し始めた10年ぐらい前に、このような心配がありました。「もしコンピューターが棋士より強くなったら、プロ棋士の存在意義がなくなってしまうのではないか?コンピュータより弱い人間同士の対局を誰が見てくれるのか?もし最強棋士羽生名人がコンピュータに負けたらもうプロ棋士の地位は地に堕ちてしまうのでは?」といった心配です。
故米長九段が若かりし頃に言ったとされる逸話で「兄貴は頭が悪かったので東大に行った。自分は賢かったので将棋指しになった」というのがあります。それほど棋士になるのは難しいし、将棋界とは天才たちの集まりであるという認識が旧来からあったのです。それがコンピューターに負けてしまうなんて棋士なんて大したことないのでは、という評価に変わりはしないかという心配ですね。
しかし、現状の将棋界はどうでしょうか。藤井聡太という天才の出現や、羽生九段の永世七冠達成などのビッグニュースはありましたが、コンピューターの進歩が将棋界をダメにしたということは全くありませんでした。
逆に、棋士がコンピューターを将棋を研究するためのツールとして利用することで、新たな定石や新手が次々と生み出されています。
また、将棋を見る我々にとっても今まで以上に興味深く将棋を観戦することができるようになりました。タイトル戦などの中継でどちらの棋士が優勢なのかをコンピューターが評価してくれるのです。先手がプラス500点とか1,000点とかという評価値が画面に出ますので将棋初心者でもどちらが有利か即座に分かるのです。プラス300点なら少し有利、プラス500点なら優勢、プラス1,000点なら勝勢といった具合にコンピュータの評価値はとても分かりやすい指標になるのです。
ただ素人ですので、評価値がなぜプラス300点なのか、500点なのかがわかりません。やはりそこでもっとも重要なのが、プロの解説です。プロの解説がなければ将棋の面白さも半減します。コンピューターが強すぎてプロの解説者でさえなぜコンピューターがプラス評価を出しているのかわからないという場面もありますが、それでも我々アマチュアにしてみれば、人間による解説がどうしても必要です。しかも解説者にもいろいろな棋士がいて人間味あふれる解説をしたり、ユーモアたっぷりの解説をする棋士もいます。そういった解説者の個性もこみで楽しんでいるのが現状です。
プロ棋士は実力的にはコンピューターに負けましたが、その負けを素直に認め、逆にコンピューターを将棋界にとって有用な武器に切り替えていったのです。
いま、税理士という職業もAIの進化により将来なくなるかもしれない職業にカテゴライズされているようです。もともとはオックスフォード大学のオズボーン教授の論文が巷に流布されたものですが、影響力は結構大きく、税理士は将来性のない職業と認識され若者から敬遠され始めているらしいのです。
でも正確には、それは「税理士」ではなく「税務申告書作成者」という職業のことだそうです。
ここで注意しなければならないのが、税理士の仕事と「税務申告書作成者」の仕事は違うということです。「税務申告書作成者」の仕事はおよそ「税務申告書作成ソフト」が行っているような仕事です。これに関していえば、すでに国税庁のホームページの確定申告書作成ソフトで毎年申告している納税者がかなりいます。毎年ほとんど変わらない申告内容で比較的簡単な申告であれば、税理士に頼まなくても、納税者だけでできてしまいます。
しかし、我々税理士が日々行っている仕事は、このような単純な申告書の作成業務だけではありません。会社経営者からの相談は、単に法人税の節税に関することにとどまらず、消費税や個人の所得税、相続税や株価評価、場合によっては社会保険や助成金、労働問題や法律問題と本当に多岐にわたります。
例えば、法人税の節税が逆に所得税や相続税の増税になったり、社会保険料の増加につながったり、こっちを立てればあっちが立たずといった状況がしばしば出てきます。
一つの税務だけにとどまらず、様々な税法や法律の相互関係を考慮し、その中でどのようなアドバイスがクライアントにとって最も有効なのかということを考えていかなければなりません。
AIの情報処理能力はずば抜けて凄いと思いますが、そのような様々前提条件を加味していくことはまだまだ難しいと思われます。何も考えず闇雲に情報を入力しても正解が得られるとは限りません。AIにどのように情報を与えるかが最も重要です。それは一般の納税者にはできません。また、AIが出す答えが本当に正解かどうかを判断することも一般の納税者にはできません。
将棋に解説者が必要なように、税務にも解説者が必要なのです。
税理士が経営者から最も期待されていることは、重要な経営判断を経営者に寄り添ってアドバイスしていくことです。AIは有効なツールですが経営者に寄り添うことまではできないでしょう。
現場にいる私の実感ですが、AIが税理士の仕事を奪うことはできないと思います。逆にAIを使いこなせる税理士が引っ張りだこになるのではないでしょうか。
若者諸君、コンピューターと法律に興味のある皆さん、ぜひ税理士を目指してください。きっと面白い時代になりますよ!
大谷翔平 サイクルヒット達成!!
大谷翔平がサイクルヒットを達成した。
イチローも松井秀喜もできなかった偉業だ!
ニュースによると投手として2勝以上をしてかつサイクルヒットを打ったのはあの、ジョージ・シスラー以来二人目とのこと。もう、100年近く前の記録である。ジョージ・シスラーといえばイチローに抜かれるまでは、シーズン最多安打記録257を持っていた偉大な打者だ。二刀流としてベーブ・ルースと比較されまたジョージ・シスラーと比較され、そんな偉大な打者と比較されるなんて本当に光栄なこと。
今後の期待はまだ誰も達成していない記録。そう、打者としてサイクルヒット、そして投手としてノーヒッター!
翔平がノーヒットノーランを達成する可能性は大きいと思う。
なんて夢のひろがる選手なんだろう!
インボイス制度の導入間近! 免税事業者にも大きな影響!
消費税の計算上、インボイス制度(適格請求書等保存方式)が5年後の2023年度より本格的に導入されます。2019年10月からは軽減税率の導入に合わせ、「区分記載請求書等保存方式」が始まります。
インボイス制度は事業者にどのような影響を及ぼすのでしょうか?
まず、請求書や領収証(いわゆるインボイス)に記載する内容が増えます。
請求書発行事業者の氏名又は名称、取引年月日、取引内容、受領者の氏名又は名称に加え、「適格請求書発行事業者登録番号」、「軽減税率の対象品目である旨」、「税率ごとに区分した金額と適用税率」、「税率ごとに区分して合計した消費税額」を記載しなければなりません。
領収証を発行する事業者はレジなどの切り替えが必要となります。
領収証を受け取る側は、インボイスが無いと仕入税額控除ができなくなり、インボイスの記載金額を税率ごとに区分して帳簿をつける必要があります。
具体的に考えると相当大変で、領収証を税率一つのもの、税率二つのもの、インボイスに該当しないものに区分し、それぞれの金額と税率を分けて記載しなければなりません。これだけで今までの倍ぐらいの手間がかかるのではないでしょうか。今後軽減税率の種類が増えていけば手間は更にかかってくるでしょう。経理処理は相当面倒くさくなること間違いありません。会社の経理の方は相当苦労されるのではないでしょうか。
一方、インボイス制度導入は消費税の課税事業者のみならず免税事業者にも大きく影響しそうです。
なぜかと申しますと、この制度ではインボイスが無いと仕入税額控除ができないと既に申しましたが、免税事業者はそのインボイス(適格請求書等)を発行することができないのです。よって、購入者側は免税事業者から物を買ったり仕入れたとしても、インボイス自体が無いので、そこにかかる消費税の仕入税額控除ができないわけです。
もし税込価格が同じ値段の物を買う場合、買う側からすれば仕入税額控除のできない免税事業者よりも、仕入税額控除ができる課税事業者から買う方が消費税分得なので、免税事業者から物を買わなくなるでしょう。免税事業者としては消費税分を値引きするか、課税事業者を選択してインボイスを発行できるようにするかしか対抗手段はなくなります。
今まで免税事業者が享受していた益税のメリットがこの制度導入によりなくなるということです。おそらくこの部分が今回の消費税法改正の肝であると考えられます。
今回の改正で、益税という消費税独特の不公平は解消されますが、免税事業者にとっては非常につらい税制改正と言えます。
AI全盛期に税理士を目指す若者に向けて!
少子高齢化の影響により、日本の労働市場は人材不足が長期化し、どの業界も仕事はあっても働き手がいないというジレンマに苦しんでいます。
わが税理士業界もご多分に漏れず、人手不足が続いています。特にここ最近、若い人材が極端に減少しています。原因は少子高齢化で若者が減少していることと、一般企業の就職状況が非常に良いことです。
このままいくと、税理士業界は若者がいなくなりかつAIに取って代わられてしまうお先真っ暗な業界となっていくのでしょうか?
実は私、そうは考えていません!税理士業界の将来は明るいと自信を持って言えます!
若い方々、人手不足ということは、仕事が豊富にあるということですよ。やり方次第ではその仕事を一手に引き受けられるのです。
まず、人手不足ですが、これはAIの発達により、かなり解消されます。今は、会計ソフトへのデータ入力は人の手でやっていますが、近い将来、通帳やクレジット明細や領収証などほとんどのデータが電子化され、電子化されたデータを直接会計ソフトで読み込める時代が来ます。本当に3年後とか5年後というレベルで実現化されます。
そうなると人手不足は画期的に解消されます。
では、それ以外の仕事は誰がするのでしょうか。AIがすべてやってしまうのでしょうか。
データ入力以外の仕事と言えば、申告書を作成したり、クライアントの税務相談にのったりということですが、そのうち申告書の作成はかなりの部分AIが代行できるでしょうが、税務を中心としたコンサルタント業務については知識と経験が豊富な税理士に一日の長があるのではないでしょうか。
逆にAIをうまく利用できる税理士が、付加価値の高いサービスを提供できるようになり、他との差別化を図れるのです。
若者が税理士業界を敬遠している今こそ逆にチャンスです。今後、団塊の世代の高齢税理士もどんどん引退していきます(実は開業税理士の63%が60歳以上なのです)。そうなると業界内の競争相手が圧倒的に少なくなり、かつAIによって人材不足が解消され、かつAIを駆使することで今まででは想像することできなかったビジネスモデルを構築できるチャンスがあるのです。
柔軟な頭脳を持ち、やる気のある若者諸君!今がチャンスです。これからがチャンスです。ぜひ税理士を目指して頑張ってください!
人工知能は天使か悪魔か AIの凄まじい進化に驚愕!
先日、NHKで「人工知能 天使か悪魔か 2017」を放送していましたが、AI(人工知能)の進化のスピードに驚愕しました。
将棋三冠王の羽生善治がプレゼンターとして、今年4月と5月に行われた将棋電王戦をベースに、様々な分野におけるAIの利用のされ方を紹介し、今後AIがどのように進化し、その進化が人類にとって有益なものなのかそれとも進化の果てに人類の敵となるのかという問題を提起する番組でした。
この番組の中で羽生善治が言った「AIはブラックボックスです」という言葉が印象的でした。
例えば、さきの将棋電王戦で佐藤名人に圧勝した将棋ソフトPONANZAを例にとると、PONANZAが差す手は名人の読みを上回り、終局まで名人にほとんどリードを許さず勝ちきるような鋭い指し手が多いのですが、その指し手に至る読みの根拠がブラックボックスの中にあり、人間には見て取ることができないということです。佐藤名人はPONANZAを評して、「人間より将棋の神様に近い存在」と言いましたが、まさにそのブラックボックスで行われていることは神の領域の仕業だということなのかもしれません。
将棋のみならず、AIはあらゆる分野で既に活用されています。
たとえば、あるタクシー会社は流しでお客を拾うツールとしてAIを利用しています。位置情報とそれまでのデータを組み合わたAIナビは、どこを走ればお客をより多く、無駄な走りをせずに拾えるかということをベテランの運転手よりも正確にはじき出すのです。でもこれは両刃の剣で、そのベテラン運転手はAIナビのおかげで売上げが上がりそうですと期待していましたが、AI技術がさらに進むとタクシーが自動運転化され、その運転手の職自体が奪われかねないという皮肉な結末が待っているのですが。
アメリカでは裁判所が受刑者の量刑をAIを参考に決めています。AIに入れたビッグデータとその受刑者の犯罪歴や様々な個人情報を組み合わせることで、再犯率などが数値化され、収監期間や仮釈放のタイミングを判断しているのです。
シンガポールのバス会社では事故を起こしやすい運転手をAIで割り出したり、日本の医療事務の会社は職場になじめず退職を考えているスタッフをAIで事前に把握し、退職を留まらせるようフォローしています。
株式市場ではほとんどの売買を各証券会社のAIが自動的に行っています。一昔前までは人の手振りでやっていたことが懐かしく感じます。なんとAIの売買は1000分の1秒単位で行われているそうで、もはや人間の手振りでは全くおっつかなくなっているんです。
ある国ではAI政治家の開発を、有名なコンピュータプログラマーに依頼し、5年以内に実現化しようとしています。どの国の政治家にも言えることですが、政治家が常に国にとって最善な判断をするとは限らず、地元の利益を優先したり、自分に近い人たちを優遇したりする政治家は後を断ちません。AI政治家はそういった恣意性に影響を受けることなく、ビッグデータをベースにその国にとって最も有益な判断ができるものとして期待されているのです。では、人間政治家とAI政治家はどのように協力していくのでしょうか。逆に人間政治家はこれだけの人数が必要なのでしょうか。AI技術が進んだ世界で民主主義を実現していくということはどういうことなのかを考えさせられます。
これら各分野で活躍するAIに共通していることは、AIは正しい判断をしているようだが、その判断は何を根拠にしているかわからないということなのです。ビッグデータと個人データをAIというブラックボックスに放り込むことで一定の正解は得られるが、そのデータがどう計算されどのような判断基準で答えが導かれているのかが人間にはもはやわからないレベルにあるということです。
「答えは正しいが根拠がわからない」。これってなんとなく気持ち悪いですよね。答えと根拠が一致して初めて人間は納得して行動に移せると思うのです。
AIと付き合おうとすれば常にこの気持ち悪さと付き合わなければならない。
「AIは天使か悪魔か」。AIを盲目的に信じてしまうのはやはり危険だと思います。人間はAIをどこまで受け入れどの部分を拒否するのか。それが今後の課題ではないでしょうか。
藤井聡太29連勝新記録達成!!
とうとう藤井聡太が29連勝の新記録を達成しました!
デビュー戦から負けなしの連勝記録はまさに偉業!
15歳で竜王位のタイトルを取れるか。
あと、棋王、王将、叡王の可能性もあり。
本当に楽しみです。まずはおめでとう!
確定申告のご準備をお願いします
今年も確定申告の時期が到来しました。
マイナンバーの記載欄もでき、本格的にマイナンバーを申告書に記載する必要が出てきましたので納税者の皆さんはご協力ください。
最近はふるさと納税の申告をされる方も増えてきました。ふるさと納税をされた方はお申し出ください。
3月15日までは弊所もごった返していますが、所員一同頑張ってやっていますので、ご協力のほどなにとぞよろしくお願い申し上げます。
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